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Date: Tue, 8 Mar 2016 21:36:43 +0900
From: 日本語用論学会広報 <webmaster@pragmatics.gr.jp>
Subject: [PSJ-News:00202] 「<メディアとことば研究会>第46回研究会」開催のお知らせ(リマインダ)
Sender: t.kanamaru@gmail.com
To: psj-news <psj-news@pragmatics.gr.jp>
Message-Id: <CANFDrerWej2yXkEixHrhB-imZq7YXSFjGbahm+0sD8rs-ZNs3w@mail.gmail.com>
X-Mail-Count: 00202

日本語用論学会の皆様

大阪大学の秦 かおり先生よりご紹介がありましたので,
会員の皆様にご案内をお知らせいたします.

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皆さま,

近くなりましたので、再度の告知となります。

メディアとことば研究会では、この度、坪井睦子氏(立教大学)と多々良直弘氏(桜美
林大学)を発表者にお迎えして、下記の要領で研究会を開催致します。皆さま奮ってご
参加下さい。
準備の都合上、ご参加希望の方はmedialalala@gmail.comに3月11日(金)までにご連
絡下さい。

その際、
1.お名前
2.ご所属
3.懇親会参加の可否
をお知らせ下さいますよう、宜しくお願い致します。

メディアとことば世話人一同

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メディアとことば研究会第46回研究会

日時:3月18日(金)
場所:日本大学文理学部 3号館3階 3309 教室
http://www.chs.nihon-u.ac.jp/about_chs/campus_map/

発表者:坪井睦子氏(立教大学)
    「語用・メタ語用としてのニュース翻訳
     --メディア・ディスコースにおける引用とイデオロギー」
    多々良直弘氏(桜美林大学)
    「実況中継が創るフットボール・ストーリー」

<プログラム>
13:30-13:35 会の紹介
13:35-13:50 出席者自己紹介・発表者ご紹介
13:50-14:50 坪井睦子氏 ご発表
14:50-15:00 質疑応答
15:00-15:10 休憩
15:10-16:10 多々良直弘氏 ご発表
16:10-17:10 全体ディスカッション
17:10-17:25 お知らせ
(今後の日程、研究会発表者、企画募集など)

18:00?発表者を囲んでの懇親会(発表会場周辺)

--発表概要--
「語用・メタ語用としてのニュース翻訳--メディア・ディスコースにおける引用とイデ
オロギー」
坪井睦子(立教大学)

概要:情報が言語の壁を超えグローバルに流通するとき、そこには必ず翻訳という言語
行為が介在する。しかし、国際報道における翻訳については、一般の読者・視聴者の意
識に上ることはまれであり、メディア機関においても編集や取材の一環として捉えられ
る傾向にある。本発表では、通常外からは不可視の翻訳がメディア・ディスコースの中
で明らかな形をとって表出する「引用」に焦点をあて、イデオロギーという視点から
ニュース・ストーリーの構築に関わる翻訳の言語行為性について探求する。具体的に
は、冷戦終結後多発する対立・紛争、なかでも中東情勢に関わるニュースを主に取り上
げて考察する。ニュースにおける引用と翻訳は、ともにニュースが対象とする出来事に
ついてそのときそこで言われたことを、ニュースになる時点での「いま・ここ」のコン
テクストにおいて再現するという語用についての語用(メタ語用)であり、引用の翻訳
は両者が絡み合う複層的言語実践であることを明らかにする。

「実況中継が創るフットボール・ストーリー」
多々良直弘(桜美林大学)

概要:現在サッカーは各国の国内リーグ、クラブや各国代表が参加する国際大会が世界
各地で報道されており、同じ試合が通訳や翻訳を介さずにさまざまな言語で放送されて
いる。実況中継の参与者たちは、ボールと選手が絶えず移動する流動的な試合を即興的
に描写、解説することが求められるわけだが、文化によって試合の中で起こる同じ出来
事が異なる形で解釈されたり、異なる側面が言及されたりすることがある。本研究発表
は、日本語と英語による実況中継の比較分析を通じて、各言語の好まれる表現方法や言
語化される対象の差異、そして各言語の背後にある文化的価値観を明らかにすることを
目的とする。特に選手が明らかなミスをしたり、ゴールを決めたりなど、試合の流れに
大きな影響を与えた場面を取り上げ、実況中継の参与者たちがどのような認知資源(選
手の動きやプレーなど)に注目し、言語化するのか、また同じ資源が何を伝えるために
言及されるのか考察してみたい。

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PSJ-News
日本語用論学会