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Date: Fri, 15 Sep 2017 11:12:08 +0900
From: 尾谷昌則 <masa.odani@gmail.com>
Subject: [PSJ-News:00306] ワークショップ「みんなの知らない方言の世界」のご案内
To: psj-news <psj-news@pragmatics.gr.jp>
Message-Id: <CAGLeuObuy6ai-hy_bWgcXoC5ntwqS2BMJHm+VeL5BMBHom7aqg@mail.gmail.com>
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日本語用論学会会員の皆さま

片岡邦好先生(愛知大学)より、ワークショップ「みんなの知らない方言の世界」の案内を頂きましたので、会員の皆様にお知らせ致します。重複してお受け取りになっている場合は何卒ご容赦ください。


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愛知大学人文社会学研究所主催ワークショップ「みんなの知らない方言の世界」
を下記のとおり開催いたします。
今回の企画では、私たちの言語生活の中にあふれる気づか(れ)ない方言につい
て、愛知の方言からテレビ番組、メディア、国会審議に至るさまざまな場面を通
じて、「方言とは何か」を考える機会を提供します。ご関心のある方はどうぞ奮
ってご参加ください。

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愛知大学人文社会学研究所主催ワークショップ
「みんなの知らない方言の世界」
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■ 主催:愛知大学人文社会学研究所

■ 日 時 2017年10月22日(日)
13:00 ? 17:20 申し込み不要、聴講無料

■ 会 場
愛知大学 豊橋校舎
研究館1階 第1・2会議室
アクセス:http://www.aichi-u.ac.jp/profile/campus-toyohashi.html

■ プログラム
13:00-13:10
開会あいさつ
伊東 利勝 (愛知大学人文社会研究所長)
13:10-13:50
標準語のようではない愛知県ことば
朝日 祥之 (国立語研究所)
13:50-14:30
方言に現れる発音の特徴―気づきやすいものから気づきにくいものまで―
宇都木 昭 (名古屋大学)
14:30-15:10
自分の「声」として方言―メディアの中の方言使用を例に―
太田 一郎 (鹿児島大学)
15:10-15:30
休憩
15:30-16:10
「方言」の飛び交う国会審議
松田 謙次郎 (神戸松蔭女子学院大)
16:10-16:50
地方議会録にみえる方言
二階堂 整 (福岡女学院大学)
16:50-17:10
質疑応答
17:10-17:20
閉会あいさつ

■ 発表要旨
「標準語のようで標準語ではない愛知県のことば」
朝日 祥之 (国立国語研究所)
愛知県の出身であれば,「自分は標準語を使っている」と考える人は少なくない。
もちろん,旧来からの方言(名古屋弁,三河弁など)として知られてきた「方言」
は,生活様式や習慣,食品,こどもの遊びなどに存在してきたが,その多くは現
在使用しなくなっている。ここでは,私たちが「標準語」だと思っているものが
実は「方言」であることを,身近な例を挙げながら詳しく紹介する。

「方言に現れる発音の特徴―気づきやすいものから気づきにくいものまで―」
宇都木 昭 (名古屋大学)
土地が変われば発音が変わるというのは,多くの人が実感するところだろう。方
言の発音におけるいくつかの特徴(例えばアクセントやイントネーション)は,
私達が耳で聞いて比較的気づきやすいものだ。一方で,研究者が明らかにしてき
た特徴のうちには,耳で聞いてもなかなかわからないがコンピュータで分析すれ
ば一目瞭然というものもある。このように気づきやすいものからそうでないもの
まで,様々なタイプの発音の特徴をここでは紹介していきたい。

「自分の「声」としての方言―メディアの中の方言使用を例に―」
太田 一郎 (鹿児島大学)
最近の若者の方言の使い方を観察していると,たとえば首都圏の人が「なんでや
ねん」と関西弁でツッコミを入れるなど,自分が生まれ育った地域以外の方言を
使う例をよく見かける。このような方言の使用は,方言と地域の結びつきがだん
だん弱くなり,地域の枠を超えて人びとが利用できる「ことばの資源」となった
ためと考えることができる。この発表では,朝ドラ「あまちゃん」に見られる方
言と標準語の切り替えを例に,現代社会における方言の意味を考えてみたい。

「「方言」の飛び交う国会審議」
松田 謙次郎 (神戸松蔭女子学院大学)
「国権の最高機関」と称される国会における発言は,そのすべてが国会会議録に
収められており,最近では衆参両院による審議動画の公開も行われている。こう
した発言記録を分析すると,国会審議においても議員の出身地方言が使われてい
たり,国会のみでしか通用しない「国会方言」が誕生し拡散していることが分か
る。ここでは,一般にはあまり知られていない国会における方言使用について詳
しく紹介したい。

「地方議会会議録にみえる方言」
二階堂 整 (福岡女学院大学)
現在,全国の地方議会の約8割が,会議録(いわゆる議事録)をネット上に公開
している。会議録は基本的に議員の発言をそのまま文字化している。この会議録
を,その土地の話し言葉の資料として利用することが可能である。本講演では,
地方議会の会議録を使って,現在のその土地の方言の状況を明らかにしていく。

■ お問い合わせ先
愛知大学人文社会学研究所
〒441-8522 豊橋市町畑町1-1 :
E-mail:irhsa@ml.aichi-u.ac-jp
URL:http://taweb.aichi-u.ac.jp/irhsa/
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