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Date: Fri, 25 May 2018 21:53:40 +0900
From: 尾谷昌則 <masa.odani@gmail.com>
Subject: [PSJ-News:00377] 第3回 会話・談話研究シンポジウム 「AIと言語研究 (1) ―ポライトネスとAI―」のご案内
To: psj-news <psj-news@pragmatics.gr.jp>
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皆さま

国立国語研究所日本語教育研究領域宇佐美まゆみ研究室の張洋子と申します。

このたび、国立国語研究所日本語教育研究領域では、会話・談話研究シンポジウム「AIと言語研究(1)?ポライトネスとAI?」を以下のとおり開催することになりましたので、お知らせします。皆様のご参加をお待ちしております。


■第3回 会話・談話研究シンポジウム
「AIと言語研究 (1) ―ポライトネスとAI―」

日時:2018年6月23日(土) 13:00?17:30
会場:国立国語研究所
交通案内 https://www.ninjal.ac.jp/utility/access/


【趣旨】
国立国語研究所日本語教育研究領域「日本語使用班」では、日本語のコミュニケーション能力の解明と養成を企図して、日本語の自然なやりとりを分析する「会話・談話研究」に力を入れています。今回のシンポジウムでは、まず、趣旨説明を兼ねて、国立国語研究所の宇佐美まゆみが、「ポライトネス理論とAI」についてお話します。続いて、東京工芸大学からお招きした重光由佳教授、片上大輔教授、宮本友樹氏の3人の講師の方々に、それぞれのご専門の立場から、「ポライトネスとAI」について論じていただきます。また、「AIによるポライトネスの学習」と「非母語話者によるポライトネスの学習」に、共通する点、或いは、お互いに示唆する点などがあるのかどうかについても、皆さんと一緒に考えたいと思います。これらの議論を踏まえながら、これからのAIの対話研究の可能性と日本語教育との連携についても考えます。AIの対話研究、談話研究、自然会話コーパス、教室談話コーパス等について興味のある方は、是非、奮ってご参加ください。


【プログラム】

13:00 開会挨拶

13:10?14:00 ポライトネス理論とAI
宇佐美 まゆみ(国立国語研究所)

14:00?14:50 話し相手としてのAI?日本語を話すAIとのコミュニケーションに何を求めるか
重光由加 (東京工芸大学)

休憩

15:00?15:50 AIにおけるポライトネス理論の設計について
片上大輔(東京工芸大学)

15:50?16:40 ポライトネス理論に基づいたHuman-Agent Interactionの構築
宮本友樹(東京工芸大学)

休憩

16:50?17:20 パネリスト間、フロアとの討論、質疑応答
コーディネーター 宇佐美まゆみ(国立国語研究所)

17:20?17:30 全体の総括

17:30 閉会挨拶

【お申し込み】
人数把握のため、事前申し込みをお願いします。
ご参加を希望される方は、下記URLにて必要事項をご入力ください。なおご記入いただいた情報は、受付事務および催し物のご案内以外には使用いたしません。
(教室の都合で、締め切りとさせていただく場合もありますので、どうぞお早めにお申込みください。席に余裕がある場合は、当日の参加も可能です。)

申し込み先 : https://goo.gl/DsDWvb
締め切り : 6月19日 (火曜日)
参加費 : 無料

お問い合わせ
国立国語研究所 宇佐美まゆみ研究室事務局
usamiken.jimu[at]ninjal.ac.jp [at]を@に変えてください。


【概要】

13:10?14:00  ポライトネス理論とAI
宇佐美まゆみ(国立国語研究所)

近年、AI研究の目覚ましい発展によって、その成果は、日常生活のあらゆるところで実現してきている。自動翻訳などもかなり精度が上がり、対話のできるロボットの開発も益々盛んになってきている。ただ、ポライトネスを踏まえた自然なやりとりができる対話ロボットの開発については、まだまだこれからだと言える。そこで、ここでは、ポライトネス理論、ディスコース・ポライトネス理論を簡単に紹介するとともに、言語研究は、これからのAIの対話研究に何を提供できるのか、また、どのようなことを期待するのかについて話題提供を行う。



14:00?14:50  話し相手としてのAI: 日本語を話すAIとのコミュニケーションに何を求めるか
重光由加 (東京工芸大学)

異文化間コミュニケーションの領域では、話者同士の母語のコミュニケーション・スタイルが異なると違和感、不快感、相手への不信感が生じることはよく知られている。このことを考慮すると、心地よい会話相手となるAIは、使用者の母語のもつ文化社会的背景に基づくスタイルと同じものであることが望ましい。語用論の視点からの日・英語談話の対照研究の知見をもとに、AIにどのような日本語のインタラクション能力を期待するかについての話題提供を行う。



15:00?15:50  AIにおけるポライトネス理論の設計について
片上大輔(東京工芸大学)

機械学習の発展によって現在第3次人工知能ブームといわれている。技術の発展に伴い様々なシステムが音声で自律的に会話するようになってきたが、その機械的で個性のない言い回しはあまり変わっていない。社会言語学・語用論においては、人間を対象とした社会的関係性を維持する手続きであるポライトネス理論などの研究が行われてきたが、一方でAIのポライトネス手法は確立されていない。AIにおけるポライトネス理論を新たに体系化することを目標として、これまでのAIの対話研究を紹介しながら今後のAIに期待する対話設計論について議論する。



15:50?16:40  ポライトネス理論に基づいたHuman-Agent Interactionの構築
宮本友樹(東京工芸大学)

人は、機械を擬人化する傾向があり、また機械の振る舞いから意図を感じることができると言われている。このことから、ポライトネス理論のような人同士のコミュニケーションに関する知見をエージェントやロボットの開発に応用することは、より自然なインタラクションの構築に効果的であると考えられる。ここでは、ポライトネス理論に基づいたエージェントやロボットの設計の事例を紹介し、それら研究の今後の発展について議論する。


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以上です。
	

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