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Date: Wed, 25 Jul 2018 12:05:06 +0900
From: 尾谷昌則 <masa.odani@gmail.com>
Subject: [PSJ-News:00389] シンポジウム「よりよき市民性教育のために―ドイツにおける政治教育の検討と語学教育の場での実践を考える」のお知らせ
To: psj-news <psj-news@pragmatics.gr.jp>
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 日本語用論学会会員の皆さま
(複数のMLにご案内の投稿をしております。ご容赦ください)

琉球大学の名嶋義直と申します。

先の豪雨による被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げます。
少しでも速く元の生活に戻れますようお祈りいたします。

暑い日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか。
「市民性教育」に関するシンポジウムのご案内を差し上げます。
9/8(土),同志社大学で開催です。
参加費無料で事前登録も不要です。
お誘い合わせの上ご参加ください。
また周囲にご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら,
ぜひこの情報を転送などしていただければ幸いです。

また「にほんごの凡人社」様のご厚意でHPに情報の掲載とチラシのリンクを
張らせていただいております。
チラシ(PDF)のダウンロードも可能です(ページの一番下です)。
ご覧ください。

http://www.bonjinsha.com/wp/post_id-5302.html


よろしくお願い申し上げます。

----------以下,シンポジウムの概要-----------

「よりよき市民性教育のために―ドイツにおける政治教育の検討と語学教育の場での実践を考える」

主催:「言語と未来基金プロジェクト」(京都地域創造基金助成)

世論の力で脱原発へと導いたドイツ。
その背景には、暗いナチスの過去を許した反省に立ち、
歴史の事実から目をそらすことなく自身の目で見て考える力を育ててきた国を挙げての努力がある。
市民一人ひとりに民主主義が根付いているのは、
まさしくPolitische Bildung「政治教育(民主的市民性教育)」の成果であろう。
成人年齢が引き下げられた日本でも、
ますます市民性教育への関心が高まっているが、
はたして「市民一人ひとりの民主主義を育てる教育」を行っていると言えるだろうか。
本シンポジウムでは日本の手本となるドイツの市民性教育を紹介するとともに、教育現場での実践を考える。


2018年9月8日(土) 9:30?17:30
同志社大学 今出川キャンパス「良心館」RY305教室


第1部 9:30~13:25 「報告と検討」(12時〜13時 昼食休憩)
・「ドイツ連邦政治教育センターの概要」中川慎二(関西学院大学)
・「ドイツにおける難民・移民問題」渡邉紗代(同志社大学)
・「過激派対抗プログラムと教育・教化・監視の境界づけ」ベティーナ・ギルデンハルト(同志社大学)
・「連邦政治教育センターのカリキュラム(教育内容・教育方法・教材)の意義と課題」寺田佳孝(東京経済大学)
・「歴史はどう教えられているか ―ナチズムとDDRを中心に 20世紀現代史についての教育」西山暁義(共立女子大学)
・「政治教育はどうあるべきか」木部尚志(国際基督教大学)

第2部 13:30 ~14:30  「総括と討論」

第3部 14:40~17:30  「市民性教育の展開にむけて」
・「ドイツで見た『政治教育』の現場」三輪聖(ハンブルク大学)・名嶋義直(琉球大学)
・「クラスにおける政治的土壌づくり」野呂香代子(ベルリン自由大学)
・「現役教師によるワークショップ」(コーディネーター 野呂香代子、三輪聖)


第1部 「報告と検討」
「ドイツにおける市民性教育とは」
最も民主的なワイマール憲法を持ちながらナチズムの誕生を許し、
戦後は東西分裂を経験したドイツには、
民主主義を守ろうとする強い意志がある。
1952年に設立された政府管轄の「連邦政治教育センター Bundeszentrale fuer politische Bildung(bpbと略)」は、
その活動を通して、小学生から成人に至るまでの国民一人ひとりに、
民主主義の基本となる「自分の目で見聞きして考えるという自立した思考を身につける教育」を実践している。
第1部ではセンターの理念と組織、出版物、活動形態などを紹介し、
教育現場において活用される具体例を示す。
さらに過去の歴史はどう教えられているか、
また現在もっとも議論されているいくつかのテーマについて、
どのように教えられているかを見る。
最後に、右翼の台頭が著しいドイツの現状を分析し、
市民性教育の実態を批判的に分析する。

第2部「総括と討論」

第3部「市民性教育の展開にむけて」
日本社会の多様化は年々進行している。
政府は「移民」とは明言しないものの,
実質的には多くの業種で外国人の就労や技能研修が可能である。
そしてその流れは拡大傾向にある。
言い方を換えれば「共に生きる人」の多様性が高まっていると言えるが,
社会の市民性はそれに併せて高まっているとは言い難い。
では研究者や教育者は市民性の涵養に向けて何ができるか。
その答えの1つが市民性教育の展開である。
その中でも言語教育は高い可能性を有している。
そこで第3部では,第1・2部の「理論」的検討を受けて,
「現場」に焦点を当てる。まずドイツにおける政治教育の実践例を共有し,
続いて言語教育における試みを報告する。
そしてワークショップを行い,
市民性教育の展開にむけて「自分たちの現場」で何ができるかをシンポジウム参加者が主体となって考える。

参加費:無料
(なお当日は夏季休暇中につき、学内の食堂は閉まっております。昼食は各自でご準備ください)


会場:同志社大学今出川キャンパス良心館
〒602-8580 京都市上京区今出川通烏丸東入
連絡先:「言語と未来基金プロジェクト」
共同代表 神田靖子
mail: aurora@mail.zaq.jp




-- 
名嶋義直

琉球大学 グローバル教育支援機構
国際教育支援部門 留学生ユニット 教授

〒 903-0213 沖縄県中頭郡西原町字千原1番地
<https://maps.google.com/?q=%E5%8D%83%E5%8E%9F%EF%BC%91%E7%95%AA%E5%9C%B0&entry=gmail&source=g>
tel&fax 098-895-8094(直通)
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